廃プリとAXのお話。番外編。


 独り暮らしを始めてから暫く経った。
 俺はと言うとファングが居なくなった淋しさか、一人の孤独感からか。
 生活が荒れ始めた。
 それまで興味も何もなかった女に手を出し始め、寄って来る女共を片っ端から抱いた。
 勿論恋人なんて甘ったるい関係は作らず、一夜限りの関係ばかり。
 闇市と呼ばれる場所に通うようになり、そこで酒をかっくらっては女を漁る日々。
 手に入れた非合法の媚薬なんかも使って遊べるだけ遊んでいた。
 性格も変わった。
 女共は見下されると燃えるタイプが多くて、次第にそれに合わせて変化して行った。
 ギルドメンバーには「偉そうになった」とかなんとか言われたっけか。
 別にそんな事はどうでもいい。とにかく俺は変わった。  始めは楽しかった。満たされている、と思って居た。
 けれど、家に戻って一人になると急に淋しさが襲い掛かって来る。
 それは日に日に増していって、ただ女を抱くだけでは物足りなくなって。
 だけど抱けないともっと足りなくて。
 いつまで経っても満たされない心の隙間を埋めるように、俺は闇市に通っていた。
 ある日の夜。
 闇市からの帰り、プロンテラに寄って次の日の朝食にと露店で買い物をした。
 その日はいつもの3倍の量の媚薬を使って楽しんだ後だったので、かなり身体にキていた。
 もっと言えばまだまだ物足りなくて身体が疼いて仕方無かった。
 だけど、夜のプロンテラの街には簡単に抱かれてくれるような女は居ない。
 かと言って、また闇市に戻るのも面倒臭かったので自分で処理してしまおうと思い、
 人影の無い大聖堂の裏へと回った。
 壁に背を預けて座ると、もう既に勃ち上がった自身を取り出して扱く。
 しばらく一人ではして居なかったけど、媚薬のお陰か感度が良くて自分の手でも十分にイけそうだった。
「っ・・・」
 女に握られて居るのとか、しゃぶられて居るのとかを想像しながらやっていたら。
「何してるのー?」
「っ!」
 すぐ近くに人の気配。
 集中し過ぎて気付かなかった。
 こんなに近寄られるまで気付かないなんて。
 これでもアサシンだと言うのに、なんとも情けない。
 いや、一番情けないのは今のこの俺の姿か。
 現れた人間が誰だかはその口調で分かる。
 ME型のプリースト、ザフィだ。
 こいつとも暫く会って居なかったっけ。
「そんな所でお尻出してたら風邪引いちゃうよー?」
「煩ぇな、ほっとけよ」
「あれー?クロウだったのー。暗いから良く分からなかったー」
 その癖、尻を出しているのには目ざとく気付いた訳か。
 のほほんとしてどっか抜けてるようで、見るトコはしっかりと見てるんじゃないか。
「何ー?そこ触ってて気持ちいいのー?」
 つん、と握っている自身に指で触れて来る。
 敏感になっているので、びくんと腰が跳ねた。
「触る、な」
「えー、でも気持ち良さそうだよー?」
 また、つんと触られる。
 何か面白いのか、くすくすと笑いながら何度も触れ、いきなりぎゅっと握られた。
「あっ」
「凄いねー。汁出ててべとべとだー」
 ただ握っているだけの俺の手ごと、ザフィは扱いて来る。
 慣れて居るのかどうかは知らないが、強弱の付け方が絶妙で男にされているのに気持ち良かった。
 腰が動く。
「っ・・・、ん、ぁ」
 思いもよらない声が出てしまって、ぎゅっと口唇を噛んだ。
 気持ち良い事は気持ち良いけれど。
 女みたいに声を出すのはおかしい。
「んー?我慢してるー?気持ち良いんでしょー?」
 漸く邪魔だと気付いたのか、ザフィは俺の手を退けて自分の手だけで扱き出した。
 絡む指先が敏感な場所を擦り、絶妙な強弱が俺を追い上げて行く。
「んっ、ん」
「うわっ」
 絶頂に達し、白濁液を吐き出した俺に驚いたのか、ザフィは立ち上がって数歩後ずさった。
 肩で息をする俺を物珍しそうに見下ろして、何だか嬉しそうに笑う。
 再び俺の前にしゃがみ込み、じっと俺の目を見詰めた。
「・・・何だよ」
「次ー僕の番ー」
「へ?」
 ぐいっと引っ張られたかと思ったら、地面に押し倒されて居た。
 抵抗しようと思えばこんな奴すぐに押し退けられる筈なのに、媚薬の回った身体は思うように力が入らない。
 それに何だか俺自身、こうされる事を望んで居たかのようで興奮するように胸が高鳴った。
 この体勢になってしまったと言う事は、俺は抱かれる側になるのだろうけど、
 この際気持ちよけりゃ何でもいいや。
 満たしてくれ、この気持ち。
 ザフィは俺の首筋に口唇を当てて、少し出した舌先で舐めるように動かした。
 昔、ファングに同じ事をやられた事があったが、あの時は気持ち悪くて悪寒しか感じなかったのに、
 今は馬鹿みたいに感じる。ぞくりと快感が背中を駆け上がって身体が跳ねるのが分かった。
「ん・・・」
 ザフィの手がもぞもぞと服の中へと侵入して来る。
 腹からそっと肌を擦り上げながら、上へ上へと動いて来る手の平。
 こいつは男を抱いた事があるのだろうか。
 動きが何ともスムーズで慣れて居る感じがした。
 女の乳房とは違う平坦な胸の辺りを揉むように動きながら、指先は先端の突起に触れる。
 強いくすぐったさ。多分これも快感なのだろうと思う。
「っは、・・・お前、慣れてんな。男抱いた事、あんのかよ」
 言うとザフィは顔を上げて俺を見下ろすと、キョトンとした顔をして。
 少し首を傾げてからへらっと笑った。
「無いよー。初めてー」
「それにしちゃ、慣れてんじゃねぇか」
「クロウが慣れてるんじゃないのー?」
「馬鹿言え。俺様は女しか抱いた事ねぇよ」
「ふーん」
 興味無さ気に相槌を打つと、ザフィはがばっと俺の上半身を露にし
 指先で触れていた突起に口付けた。
 口唇で啄ばむようにしながら、尖らせた舌先でつんと突くように触れて来る。
 指とは違う感触に声が出そうだった。
「女の子ばかり抱いて来た人が、男に抱かれるのってどんな感じー?」
「・・・っ、どんな感じもクソもねぇよ。お前にヤられんのかと思うと情けないぜ」
 口ではそう言っても、今の俺はザフィに抱かれるのを快く思っている。
 中途半端にはして欲しくない。
 ここまでやったのなら、最後まで抱いて欲しかった。
 本当なら屈辱を感じるのだろうと思う。
 ザフィの言う通り、今まで俺は女しか抱いて来なかった訳で、まさか男に抱かれるなんて
 思ってもみない事だったし俺には関係の無い事だと思って居た。
 闇市でそんな奴らが居るのは知っては居たが、男なんかに欲情するなんて気持ち悪いと思って居た。
 それが今はどうだ。
 ザフィに押し倒されて触れられて。
 媚薬のせいもあるのかもしれないが、俺は今とても興奮して欲情してしまっている。
「なのに抵抗しないんだねー」
「・・・」
 返す言葉が見つからなくて顔を背けると、ザフィはくすくすと笑い声を上げた。
 そして、行為に戻る。
 突起を舐め、転がし、器用に吸い上げ愛撫に手を抜かないザフィ。
 初めてだと言う言葉が信じられないくらいの巧さ。
 口から漏れそうになる声を必死に耐えて、俺は口唇を噛んで居た。
 その口唇が胸から離れて肌を伝いながら下へと降りて行く。
 邪魔だったのか、下肢に絡まっていた布は取り払われた。
 先程達したのにも関わらずまた勃ち上がっている俺自身を目の前にし、ぴたりと止まるザフィの頭。
 流石に舐めたり口に含んだりは出来ないだろう。
「ここは、さっきイったからいいよねー」
 一人納得するように頷いてから、いきなり俺の両脚を抱え上げた。
 俺の両脚はザフィの肩に担がれるようになり、大きく開いた状態で固定される。
「なっ何しやがるっ」
「えー?だって、こうしないと僕挿れられないー」
 言いながら自分のズボンのベルトを外すと、既に勃ち上がった己自身を取り出した。
 ザフィも俺に触れる事で興奮していたのか、それはびくびくと震えながら天を仰いで居る。
「ちょ、ちょっと待てっお前っ」
 まさか、何もしないでそのまま挿入する気なのか?!
 女に対してでさえ指で少し慣らすと言うのに、本来そのように使うべき所じゃない場所に
 何もしないで挿入なんて出来る訳が・・・。
「いくよー」
「ま、待てっザっ」
 指先で無理矢理開かれ、ぬるりとした先端が宛がわれたかと思うとぐっと押し進められる。
 こいつ、見かけや言動によらずヤる時は結構押せ押せの責め責めじゃないか。
 勿論潤滑油等の手伝いなど皆無なので、侵入は完全に無理矢理だった。
 痛いってモンじゃない。
 ソコから引き裂かれるような感覚と共に襲ってくる圧迫感。
 内側を抉られるような感覚に吐き気がした。
「ぐっ・・・」
 それでも抵抗しなかったのは、一体何故だろう。
 自分でも良く分からない。
 確かに最後まで抱いて欲しいとは思ったが、これ程無理矢理にされるとは思ってなかったので
 挿り込まれた瞬間は蹴飛ばしてやろうと一瞬思った。
 でも本当に一瞬で行動には移さなかった。
 脂汗が滲む程痛いのに、俺はこいつの侵入を受け入れようとしている。
 そこまで我慢して果たして俺にメリットがあるのか分からないが、そうしている。
 何故なんだろう。
「うわぁ・・・キツいー・・・」
 苦しそうに言いながらザフィは俺の脚を抱え直した。
 そんな少しの動きでも激痛が走るのに、俺は黙って耐える。
 ザフィは暫く動かずにじっとしていて、俺の事を見下ろしていた。
「てめぇ・・・、動くならさっさと動きやがれ」
「痛くないのー?」
「痛ぇに決まってんだろうがっ。何もしねぇで突っ込みやがって」
「我慢出来なかったんだもんー」
 へらっと笑うとザフィは俺の脚を抱えたまま腰を揺らし始めた。
 キツいだの締まり過ぎるだのなんだの言ってたが、それでも動けるんだから対したもんだと思う。
 俺なんか痛いばかりで快感なんぞ生まれて来やしない。
 それでも何とかザフィの揺れるリズムに付いて呼吸をして、出来るだけ痛みを和らげようと試みた。
 殆ど無駄な抵抗だったけれど。
 それ程無くしてザフィは達したようで、俺の中に熱を放った。
 自分の中にあの白濁液を発射されたのかと思うと気持ち悪かったが、それのお陰で中の滑りは良くなった気がした。
 痛い事に変わりはないが、抜かれる時は挿入時よりはスムーズに行くだろう。
「はぁ・・・千切れそうー」
「・・・だったら抜けばいいだろが。イったんだろ」
「んーもう一回かなー。これで多分滑るようになったからさっきよりはいいと思うー」
「何だって?!」
 さっき俺が痛いと言ったのを聞いて居なかったのか、こいつは。
 普通初めてなら一回で十分な筈だろう。
 天然の上に絶倫なのか?もしかして。
 確信犯って奴か・・・こいつは・・・。
 ザフィはまた俺の脚を抱え直すとゆっくりとまた腰を揺らし始めた。
 達した筈なのにまた硬度を持った中のヤツは、今度はスムーズに動いている。
「結構動きやすくなったし中に入って大分経ったから、クロウも慣れたんじゃないー?」
「っ・・・、慣れねぇよ、この、絶倫野郎っ」
 まだまだ痛いし、圧迫感で押し潰されそうだ。
 内側を抉られる感覚に吐き気こそ無くなったが、快感なんてまだ遠い。
 けれど。
 そんな俺の身体を抱いて気持ち良さそうにしているザフィを見上げて居て、悪く無いかと思ったんだ。



 俺達の関係はただの友達から狩りの相方へと変化した。
 所属しているギルドは違うし、たまり場も遠い。
 それでもあいつの方からふらりと俺の元へやって来ては、狩りに誘われるようになった。
 そして。
 あの日、ザフィに抱かれた夜から度々俺はあいつに抱かれるようになっていた。
 気が付いたら女遊びは辞めて居て、身体は完全にあいつだけを欲するようになった。
 身体が慣れ始めたのはここ最近になってからで、それまでは痛くて苦しいだけだったけど
 それでも抱かれて居たのには、奇妙な安心感と今まで満たされなかったモノが満たされるような
 そんな感覚が悔しいけどあったからだと思う。
 身体を無理矢理繋げてお互いの性欲処理をするだけの関係。
 そんなのが1年、2年とだらだら続いていた。
「クロウも慣れたよねー。気持ち良くなってよかったでしょー」
「・・・まぁな」
 行為が終わった後のベッドの上。
 汗やら体液やらでベトベトな身体が気持ち悪いので、起き上がってシャワーを浴びに行く。
「あ、僕も行くー」
「お前は来んな!お前が一緒だとろくな事になんねぇから!」
「えー、一緒に浴びたいのにぃ」
 拗ねたような声を出すザフィを置いてさっさとバスルームへ。
 以前、ふらふらな状態のまま面倒臭かったので一緒に入ったら、そこで4回戦だか5回戦だかが始まってしまって
 狭いバスルームの中であちこち身体を打ち付けてエラい目に合った事がある。
 勿論シャワーは出っ放しだったので逆上せもした。
 それなのに何故かあいつだけは平然としてたっけ・・・。
 一体何なんだろうか、あいつは。
「はぁ・・・、一体何やってんだ、俺様は」
 シャワーで身体を流し、中出しされたモノも洗い流して鏡を見る。
 すると鏡に写った上半身のあちこちに赤い痣のようなモノが出来て居た。
 ザフィに吸い付かれた痕だった。
 胸の突起だけならまだ分かるが、ザフィはこうして他の関係無い箇所に吸い付いて赤く痣を残す。
 一体どう言うつもりなのか分からないが、俺にとっちゃいい迷惑だ。
 見れば首筋にまで付いていて、服を着てもこれでは隠れない。
 まぁ、誰かに何だと問われたら女に付けられたとでも言い訳するしかないか。
 ごしごしと洗っても消える訳でも無いしな・・・。
「ほらよ、ザフィ。空いたぜ」
 タオルで身体を拭きながら出て行くと、ザフィはベッドに座り込んで膝を抱えて居た。
「・・・何してんだよ」
「クロウが冷たいー」
「別にいつもの事じゃねぇかよ。早くシャワー浴びて来いよ、汚ねぇ身体してねぇで」
「みー・・・」
 しょんぼりと肩を落としてザフィはとぼとぼとバスルームへと歩いて行った。
 奴が降りた後のベッドを見るとシーツが新しい物に取替えられていた。
 やっぱ何処か抜けてるようでやる事はやるんだよなぁ。
 抜け目無いつぅか・・・あいつのそう言う所に弱いのかもな、俺。
 冷蔵庫から冷やしておいた水を取り出して喉に流し込む。
 渇いた喉にはこれが一番だった。
 最近、行為の最中はもうどうでも良くなって声を出す。
 それを聞いたザフィも気を良くするのか動きが激しくなって、お互いに良い事ばかりだからだ。
 始めは気持ち悪かったが俺もその方が苦しくも無いし、気持ち良い気がするのでそうしている。
 ただ、難点があるとすれば喉がエラい渇くのと声が掠れる事か。
 暫く経てば元に戻るからそこまで大した問題でも無いのだけども。
「クロウー、パンツ取ってー?」
「あん?自分で出て来て履きやがれ」
「・・・やっぱり冷たいー」
 とぼとぼとタオルを巻いて出てきたザフィは、床に脱ぎ捨てられていた自分のパンツを掴むと
 ゆっくりとした動きで足を通した。
 そのままズボン、法衣と身に着けて行って、テーブルに置いてあったロザリーも首から下げる。
 いつもなら泊まって行くのに、これはどう見ても帰り支度だった。
「何だよ、帰んのか?」
「うんー。今日ギルドの会議があるからー」
「ふぅん」
「明日また来るよー」
 そう言ったザフィは俺の正面に回り、突然俺の事をぎゅうと抱き締めた。
 抱き締められた事なんて片手で数えるくらいしか無くて、ちょっと驚く。
 どうしてか、鼓動が早まった。
 時間にしたら数秒かそこら。
 それなのにかなり長く抱き締められている気がした。
 俺を放したザフィは満足そうな顔をすると、くるりと向きを変えて玄関へ向かう。
 咄嗟にその腕を掴んでいた。
「?どうしたのー?」
 掴まれた腕を見て、それから俺の顔を見るザフィ。
 何故だかわからないが恥ずかしくて目を合わせられなかった。
「明日、絶対来いよ・・・」
「何ー?僕が帰るの淋しいのー?」
「ばっか、ちがっ・・・」
 多分。
 今までを思い返してみても記憶に無いから初めてだったと思う。
 だから一瞬どうしたらいいのか分からなくて目を見開いて居た。
 目の前に、ザフィの顔がある。
 その目はしっかりと瞑られて居て、俺が目を開けて居る事には気が付いて居ないだろうと思う。
 キス、された。
 ただ、口唇を合わせるだけのキスだけど。
 こいつとするのは初めてだから、びっくりしてドキドキした。
 口唇を離したザフィは満足そうに笑う。
「約束ねーこれー。ちゃんと守るからー」
「あ、あぁ」
「じゃあねー」
 ひらひらと手を振るとザフィは玄関を開けて外へ出て行った。
 閉められたドアの前で呪文を紡ぎ、ワープポータルで飛んで行ったのが分かる。
 俺はその場に立ち竦んだまま。
 まだあいつの感触が残る口唇を押さえて居た。
 別にキスが初めてと言う訳じゃない。女共とは飽きる程して来た。
 ただ、あいつとは初めてだっただけ。
 何故こんなにドキドキしてるんだろうか。
 先に身体を繋いでしまったからか?順番が違うからか?
 それとも、ザフィが言うような「約束のキス」だからか?
 そもそも何であいつに対してこんなにドキドキする必要があるんだ。
 俺とあいつはただの相方。
 身体を繋ぐのはお互いの性欲処理だけの、それだけの為で甘いモノなんて存在しない。
 その筈なのに・・・。
 このもやもやする気持ちは一体なんだ。
 あいつがこの部屋から居なくなって、淋しいと感じる今の俺の感情は一体なんだ。
「くそぅっ何だって俺様がこんなに悩まなきゃならねぇんだ!」
 椅子に蹴りを入れて八つ当たりをしてそれで気が済む訳じゃなかったけれど。
 思い切り蹴飛ばした事で飛んだ椅子を見て、少しは気持ちが晴れたような気がした。
 変な気持ちを抱えたままではあるけれど、一瞬の気の迷いのようなモノだと言い聞かせて。
 俺はベッドに潜り込んで寝てしまう事にした。
 寝て起きれば、気持ちもすっきりしているだろうと思うから。
 

  #8→
    






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